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SIS2010 レポート vol3 「パガーニ・ゾンダ」

ROBERUTAのブース奥、「フェラーリF40LM」の後ろに見えるのは「パガーニ・ゾンダ」です。
AMGのV12を搭載するイタリアのパガーニ・アウトモビリ社が製作したスーパーカー。

「ホラチオ・パガーニ」は1983年からランボルギーニのデザイナーとして「カウンタック・アニバーサリー」「ディアブロSE30」「カウンタック・エボリューション」のデザインを担当。
1991年に退職した後、CFRP部品の設計・生産を行うモデナデザインを設立、そして長年の夢であるスーパーカーを生産するためのパガーニ・アウトモビリ社を設立します。
「ゾンダ」は同社にとって12台目のミッドシッププロジェクトで、1999年のジュネーブモーターショーに登場した初の市販モデルとなります。

ゾンダ(スペイン語 : Zonda)とは、アンデス山脈から東側のアルゼンチンへと吹き下ろす乾燥した高温の強い西風のこと。
アルゼンチン出身のパガーニならではのネーミングです。

エクステリアデザインはバガーニ自らが手がけており、メルセデスのCカーがモチーフとなっているようです。
前後の重量配分を最優先のためにエンジンが中央に鎮座、キャビンがかなり前方へと押しやられています。

ドアは普通に横開きで、下部のエアインテークはブレーキ冷却用。

サスペンションはアイバッハ社の前後ダブルウィッシュボーンを採用しており、アームやハブキャリアはアルミ合金製となっています。
ブレーキはブレンボ社製のベンチレーテッド・ディスクに、4ポットのアルミキャリパーを採用、ローター径はフロントが355mm、リアが335mm。
ホイールはOZレーシングの18インチ、タイヤはミシュランのフロント255/40VR18、リア345/35VR18を履きます。

テールランプは丸型の縦2灯式で、ランボルギーニ・ディアブロのものを流用しています。
エキゾースト4本出しテールパイプはリアグリルから排出され、アンサ社製。

シャーシのセンターモノコックはCFRP製で、レーシングカー同様にアルミハニカムをカーボンファイバーでサンドイッチしてオートクレーブで焼き固めたもの。
モノコックの前後にはクロモリ鋼で組んだサブフレームを溶接し、エンジンやサスペンションなどのメカニカルコンポーネントをマウントしています。
ボディカウルもCFRP製で車重はわずか1250kg。

エンジンはベンツAMGの"M120E60AMG型"、6L水冷60度V型12気筒をベースにAMGによってチューンがされておりミッドに縦置き。
このモデルは背面のエンブレムから、2005年から生産された「F」で、7.3L/602psと見られます。
0-100km/hは3.7秒、最高速度は345km/h。

日本に正規輸入代理店はなく、また保安基準にも適合しないために公道は走れないようです。
数台が並行輸入で入ってきているみたいです。

その中でも、この「F」は世界限定25台で日本にはシャーシナンバー24の1台のみが入ってきているとのこと。
その唯一の1台なのかな?

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