ポルシェ356 合同中古車フェア

ポルシェ

高級車のベンツ/BMWを遙かに凌ぐ驚異のポルシェの高利益率

2015年10月5日

SUVが欲しい!数あるモデルからどれを選ぶのか

ポルシェマカン 中古車 赤

今年の夏の海水浴では、クーペでは積める荷物がもういっぱいで苦労していたことから、荷物がたくさん積めていろんなところへ遊びに行ったり仕事の荷物が積めて便利な、最近人気の高いSUVがメインの車として欲しいと考えるようになっています。ここで、近所のショッピングセンターの駐車場で見かけたポルシェ・マカンが格好いいと調べたところ・・・

ベンツGLとかMLあたりですと、1,000万円もすればフル装備で追加装備するものは何も無いのですけれども、マカンはベース700万円に対して基本となる快適装備が何も付いていないことから、アレもソレもとオプションで追加しなければなりません。

「ポルシェはオプションが多い」と話には聞いていましたが、アダプティブクルコンとかブラインドアテンションとか、これらの電子装備は今どきは付いていて当然の装備です。ポルシェですと、結局は200~300万円はオプション装備で価格が跳ね上がっていきます。

メルセデス・ベンツの新車購入なら、アヴァンギャルドにAMGスポーツパッケージあたりのオプションを付けて買っておけば、必要な物は全て入っているので悩む必要もありません。

それにポルシェは、オプションを全て自分で選ぶフルオーダーシステムで受注生産ですから、契約から納車までは半年~1年がかかります。オーダーが殺到している人気グレードであれば、1年半とか2年待ちもあり得るということです。

そんなわけもあり、リセールはメルセデス・ベンツよりも圧倒的にポルシェの方が良いようです。逆に言えば、中古車を購入するのならメルセデス・ベンツは値下がりが激しくお得であり、ポルシェはクラスの割には割高であるとも言うことができます。

そろそろ、メルセデス・ベンツも新型GLEが入って来る頃です。果たして「GLE 500e 4MATIC」は、日本にも入ってくるのでしょうか。これと、マカンにカイエンと同じ「SE-ハイブリッド」が追加されたら、これのどちらかを検討しようかと考えています。

ポルシェ911ターボS 赤
サラリーマンでも買えるポルシェ、オーナーへの道

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ポルシェの高利益率を支える販売方法

ポルシェ911カレラGTS 中古車 サファイアブルー

ポルシェを新車で買おうと思った際には、メーカーWebで誰でも見積もりを作成することができます。ポルシェでは値引きはほとんど期待ができませんので、新車購入では見積もり=車両価格となります。

ポルシェのWebでコンフィグレーターを立ち上げますと、ボディカラーやホイールの選択をはじめとして、装着が可能なオプション類を選ぶことができます。そこで、同セグメントのメルセデス・ベンツやBMWでは標準装備である快適装備がほとんどオプションであることに、日本車の上級車や他のドイツ車を乗り継いできたポルシェが初めての人はびっくりするはずです。

ポルシェのモデルは、シートメモリーにシートヒーターやアダプティブクルコンすら、自分でオプション装着をしなければ付いてはきません。セールスマンからは「ポルシェ」ですから、の一言で片付けられてしまいます。これが、ポルシェでは当たり前なのです。

それがポルシェですから、最終的にMベンツやBMWでは見慣れたオプションを付けた姿は、ベースの車両本体価格に対して200~300万円がプラスされます。オプションを選び抜いて最低限に削ったとしても150万円は必要で、内装でステッチなどにまでこだわってしまいますと平気で400万円とか500万円となってしまいます。

こうなりますと、ポルシェは1台販売すると一体いくらくらいの儲けが出るのだろうか、と気になってまいります。

自動車メーカー 1台あたりの営業利益

メーカーの決算から導いた1台あたりの儲けですが、ポルシェはダントツの200万円と抜け出ています。50年間赤字なしで1兆円の利益が出ているとされているトヨタですら1台を売って26万円の儲け、これには安いヤリスから高価なレクサスまでありますが、平均するとという計算になります。

高級車メーカーと言われているメルセデス・ベンツやBMWですら50万円程度で、ポルシェの利益率の足下にも及びません。ちなみに日本メーカーで最も高いのはスバルで、1台あたりMベンツやBMWに迫る46.5万円(2014年)となっています。

このオプション商法が、ポルシェの高利益率を支えています。逆に、それでもポルシェが欲しいと購入する人がいる、それだけのブランド力を備えているとも言うことができます。

そもそも納車まで1年を待てる顧客、というのもブランドへの信頼がなせる技です。

ポルシェとアウディがVWグループの利益を稼ぎ出す

2015東京モーターショウ45th ポルシェ カイエン テールランプ

ここでポルシェを含むフォルクスワーゲングループの2013年の連結決算を見てみましょう。

注意ポイント

2012年8月にポルシェは株式交換によって完全にVWグループの傘下に入ったことから、正式に通年を通してVWの決算に反映されるのは2013年12月期からとなっています。
それまでは、5万台規模で小さな会社のポルシェAGが1,000万台を販売する巨大なVWグループの親会社であったことで、いろいろと不都合なことがありました。

フォルクスワーゲングループ全体での世界販売台数は973万台、対するトヨタは2年連続1位で過去最高の998万台となっています。トヨタとVWは1位と2位でほぼ互角、GM(971万台)を含めた3グループが世界販売台数の新ビッグ3と呼ばれています。

そんなフォルクスワーゲンの子会社として一角を占めているのが、ポルシェとアウディです。世界販売台数は、VW単体では470万台、アウディが135万台、ポルシェは16万台となっています。

注目はポルシェのその利益で、VWが3994億円、アウディが6941億円とVWを上回り、ポルシェは3559億円とわずか16万台と1/30の販売台数で親会社VWの470万台とほぼ同じという驚異的な利益を叩き出しています。これが先の1台販売すると200万円の利益(2013年は230万円に上がっています)、という数字になってきます。

その利益率はVWが2.9%、アウディが10.1%、そしてポルシェは18.0%とアウディと共に2ケタ台をキープ、ちなみに2013年のトヨタの利益率は9.6%とのことです。いかに、ポルシェが驚異的な「儲かる車造り」をしているかが解ります。

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