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45thTMS2017 MAZDA KAI-CONCEPT

45th東京モーターショウ2017、マツダ「魁 CONCEPT」です。

「さきがけ」ではなく「カイ」と読みます。
2019年にフルモデルチェンジを予定している、アクセラのデザインコンセプトだと言われています。

「VISION COUPE」にも共通する、このコンセプトカーにはサイドのキャラクターラインがありません。
最近のトヨタやレクサスに見られるような、コテコテのキャラクターラインが無く、ヌメヌメっとした全体が曲面で構成されているのが、最大の特徴です。

さらには、ソウルレッドの光の反射だけで凹凸面の躍動感を表現しているのです。
ボディサイド、ドアの部分が凹んで見えるところに注目。

このあたりのデザイン手法は、アルファロメオにも通じるところがあるのでは無いかな、とも思えますけども。

ヘッドライトやテールランプの作り込みもかなり複雑で、このまま市販してもおかしくない完成度にあるように感じます。
ですが、この曲面を機械プレスで出すことが、今の機械では無理らしいのです。

鉄板は直線のプレスラインを入れるのは簡単なのですが、曲面を機械でプレスするのは難しいのです。
折り紙を折って折れ線を付けることを考えてみてください、この折り紙で曲面を作ろうとしたら?

握り拳に当てて紙を丸く成型しようとすれば、シワシワになってしまいます。
鉄板でも同じように、シワになってしまうのです。

フェラーリなど高価なスーパーカーのフェンダーが美しいのは、この曲面で構成されているからです。
これは機械プレスでは造れず、職人の手で一つ一つ叩き出しの手作りであることから、高価になるのです。

どうやらマツダでは、この機械プレスで曲面を量産できる技術的なメドが立っているらしい…ということのようです。
今回の東モで公表は避けていますが、このデザイナーのこだわりを技術者が形にしたい、という思いはあるらしいのです。

絶対に将来こんな車は出て来ないよな、というバーチカルドアのショーモデルを見せられるよりも、リアルに2~3年後に出てくるかもしれないと思わせてくれる技術的な裏付けを持ったコンセプトモデルの方が、興味はそそられると思うのですケドも。

昔、日産のMID4は外観デザインがフェアレディZ(Z32)、内装デザインはS13シルビア、4WDはR32GT-Rへとその技術は分割されて市販車へと引き継がれました。
ショーカーコンセプトが部分的に、次世代の市販車のどこに使われるのだろうか?と将来を予測しながら見るのが、こういったショーモデルの楽しみ方でもあります。

空飛ぶスターウォーズに出てくるようなエアカーを展示したところで、実現不可能な物には誰も興味を持ってはくれません。
若い人達に、車に興味を持ってもらうということは、そういう未来がイメージ出来る技術を見せることだと思うのですケドも。

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