東京オートサロン2019 トヨタ GRスープラSuperGT

TAS2019

東京オートサロン2019 -GRスープラ SuperGT

2019年1月13日

東京オートサロン2019 トヨタ GRスープラSuperGT

今回のオートサロンの超目玉GRスープラ

東京オートサロン2019、トヨタGRスープラ Super GTになります。

オートサロンに出展しているメーカーは、ノーマル車の展示よりもチューニングモデルを扱うブランドでの展開がメインとなっています。これは、メルセデス・ベンツがAMGのブランド化に成功、高価格モデルを拡販していることからこれを真似たものになります。

各社ともノーマルモデルの上位へ特別なモデル、ブランドを構築しようとしています。トヨタで言えば、それがチューニングされたレース仕様の「GAZOO Racing(GR)」とスタイルのみの「モデリスタ」になります。

今回、2019年の東京オートサロンの目玉の一つがコレ、A90スープラだと言っても差し支えないでしょう。事実、昼にこのトヨタGRブースに来た時には、このスープラの回りには人だかりが出来ていて、近寄れない状況でした。とても写真なんかを撮れる状況ではありません。

この「GRスープラ スーパーGTコンセプト」は、昨年2018年のデトロイトショーで初めて公開された新型A90スープラで、2020年からSuper-GTのGT500クラスに参戦する車両です。

このA90スープラは、2010年にニュルブルクリンクサーキットでLFAのテストドライブ中にBMWの同じくテスト車両と正面衝突して亡くなった故成瀬弘氏が、「トヨタがニュルで勝負できる車は中古のスープラ(A80)しか無い」と言ったことがあり、モリゾーこと豊田章男社長がスープラ復活を決意させる言葉になったというエピソードが紹介されています。

最近では、新型クラウンなどもニュルブルクリンクサーキットで調整する姿が捉えられており、トヨタがヨーロッパのメーカーを強く意識している様子がうかがえます。

東京オートサロン2019 トヨタ GRスープラSuperGT

現在GT500で活躍するレクサスはどうなる

現在トヨタは、スーパーGTでは、GT500クラスにレクサスLC500、GT300クラスにはレクサスRC-F GT3とaprプリウスGTで参戦しています。このGT500のマシンが2020年から、LC500からこのGRスープラSuper-GTに変わることが発表されました。

さて、隣に並んでいる市販VerのスープラとSuper-GTスープラは、同じマシンのように見えますが全くの別物です。市販Verを改造してGT500マシンにしているわけではありません。

むしろ、開発は2015年モデルのレクサスRC-Fがベースとなっているとのことで、今回の市販スープラとは全く違うマシンなのです。

今回のA90スープラはBMW Z4との兄弟車なのですが、Z4のスーパーGTで思い起こされるのは「グッドスマイルレーシング」(GOODSMILE RACING、以下GSR)の初音ミクGTです。(片山右京、小林可夢偉らが支援)

2011年~2014年までの4年間をBMW Z4-GT3で戦いますが、2011年こそ好成績を修めたものの以降はトラブル続きで勝てず、2015年からはメルセデスAMGに車両を変更しています。このように、Z4はあまりレースでは結果を残していないのです。

東京オートサロン2019 トヨタ GRスープラSuperGT

中身はフォーミュラカー、世界で最も速いGTカー

ここで先ほどの「別のマシン」という点です。

GT300クラスは市販モデルを改造して参戦していることから、ベース車両の素性が大きく左右されます。基本性能が高いほどレースでの性能も上がることから、市販モデルとしてGT3などの特別仕様車が販売されているわけです。

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ところが、GT500クラスは市販車の格好をしていますが似ているのは"皮"だけで、中身は全く別物のレーシングマシンなのです。バトルが多くなるように性能が同じくらいになるよう調整されており、各社共シャーシなど中身においては同じ部品しか使えないのです。

外観に関しては共通モノコックを使う決まりで、ホイールベース値も決められており、全長・全幅・全高は共通、ボンネットフード先端の高さ、ルーフの高さ、Cピラーの位置も共通になっているのです。いかにこれらの数値を守りながら、市販車のイメージに近づけられるかが開発のポイントにもなって来ます。

この車両で最も特徴的なのはリアゲートの部分で、市販スープラは湾曲してダックテールになっていますが、Super-GTスープラは水平の1枚板を乗せたような形になっています。これは、空力に差が出ないよう規則に定められているもので、小さなスープラでは必要以上に板が張り出していることが見て取れます。

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このように、ゼロから新規に作り上げているのがGT500クラスのレーシングマシンですので、Z4の素性は一切関係ないということになるのです。

東京オートサロン2019 トヨタ GRスープラSuperGT

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