アウディR8 試乗会

アウディ

アウディR8を中古で購入、気になる整備費用を公開

2009年10月16日

アウディR8 試乗会

アウディR8の維持費が気になる人は多いみたいです

このサイトはYahoo!ブログのサービス終了で移転をしてきているのですが、その中でも最もgoogle検索で引っかかっていた記事になります。ブログ全体で1日100名ほどのgoogle検索からの訪問者数で、うち10名ほどがコンスタントに訪問していただいていました。

このため、Yahoo!ブログサービス終了と共に本記事が消えるのは忍びない、またこの訪問者数をそのまま捨ててしまうのはもったいない、ということで移転後も残しており、一部に追記などリライトを行っています。

新車の発売からある程度時間が経過すれば、高価なスーパーカーも中古として購入可能な価格帯へと落ちて来ますが、問題なのは経年でメンテナンス費用もかかるようになってくることにあります。中古価格は下がりますが、部品価格は下がらないのが整備の世界でもあります。

そこで皆さんが気になっている点が、1,000万円を越えるスーパーカーを中古で安く買えたとしても、維持するのにはいったいどれくらいの費用がかかるのかというところであります。だから、検索件数が多いのだと・・・

試乗記などは新車時のものであり、足回りはどうだとかエンジンはどうのということの記載はあれど、購入を真剣に考える人が一番知りたいランニングコストに関しての記載はまずありません。

そんな高額な車を買う人なら、10万や20万円くらいチマチマ計算しないで済むくらいの収入があるよ・・・
月収が100万とか200万円で、100万円くらいは整備代金として常にキャッシュでポ~ンと支払える余裕が無いと、、、と言われてしまうのがオチ。

本当にそうなのでしょうか!?

もっとも新車時はまず故障することは無いですし、不具合があっても全て新車保証で対応してくれます。メンテナンスパックに入っていれば、オイル交換なども追加費用がかかることは無く、新車購入時にだいたいのメンテナンスコストは予想ができるものです。ですから1stオーナーは、ディーラーのお任せ整備です。

アウディR8 試乗会

中古アウディR8を安く購入してもかかる整備費用

さて、話を戻しまして「アウディR8」はどのくらいの維持費がかかるのでしょうか?
ここでは、先日アウディR8の試乗会で営業さんにイロイロと聞いて来たお話を元に記事を構成していきます。

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ここでちょっとR8を復習しましょう。

R8 5.2FSI クワトロ

全長×全幅×全高= 4435×1930×1252mm
ホイールベース=2650mm
車重=1625kg
駆動方式=ビスカスカップリング4WD
エンジン= 5.2リッターV型10気筒DOHC直噴
[386kW(525ps)/8000rpm、 530Nm(54.1kg-m)/6500rpm]
トランスミッション= 6速AMT(2ペダルMT)

価格帯からベンツSL AMGあたりと競合をするのでありますが、実はこの車は中身はランボルギーニなのです。
知らない人に簡単に解説…

アウディという会社は独フォルクワーゲンの資本の元で傘下に入っています。
現在の大抵の自動車会社というのはホンダ以外はグループを形成しており、どこかのグループに組み込まれています。そのフォルクスワーゲングループと言われるのが、傘下にある「ポルシェ」「アウディ」「ランボルギーニ」「ベントレー」「ブガッティ」「シュコダ」「セアト」などとなります。
つまりはランボもVWの傘下なのですね。同じようにフェラーリは伊フィアット社の傘下にあります。

この関係で、アウディのアルミボディの技術を使ってランボルギーニのメカニズムを組み込んだモデルがR8となります。同様に、兄弟車としてランボルギーニには同じV10エンジンを搭載するガヤルドがあります。

ここで、ランボルギーニの維持費はフェラーリ同様に高い・・・というのが一般的な見方。では「R8」はランボルギーニなのか?それともアウディなのか?!
ランボルギーニならベンツの数倍の整備費用がかかります、逆にアウディであれば維持費においてSLと大差ないということに。

結論から言ってしまうと、「ランボルギーニ」だそうです。ただし、部品代や工賃は「アウディ」になります。
つまりは維持費としてはSL以上、ランボ未満ということになるようです。

R8ではガヤルドとは同じ部品が使われている部分が多いのですが、ランボだと専用価格になっているそうです。なおかつ工賃はアウディ価格。
これが、ランボルギーニの正規ディーラーへガヤルドを整備に出すのとは若干費用は安くなるとのこと。

ランボルギーニでは年間の販売台数がガヤルドとムルシエラゴを合わせても120~130台程度。対するR8の年間販売台数は70台程度ではありますが、ディーラーは他のA4やA6の整備でも利益を出しますので工賃が段違いとなるわけです。
この部分に関しては安心材料ではあるかと思いますが、それでもR8の整備は専用工場で専任の整備士でなければできないようになっています。

その他に、定期メンテナンスではどのくらいかかるのでしょうか?

オイル交換は1年ごとで3万円、これはガヤルドと大差ありません。その他のオイル類もガヤルドと変わらないようです。
問題はクラッチで3万キロで交換、これが70万円するそうです。2~3年、もっても4年くらいで交換の必要が出てくるとのこと。
このあたりは、500馬力を受け止めるのですから当然でしょうか。

トランスミッションは2ペダルMTなので、エンジンのダイレクト感はバツグンに良く、普通のATのようにラフなアクセル操作をしてしまうとガックンガックンといった動きになってしまいます。試乗会では、久々に忘れていたMTのダイレクト感を堪能しました。

Rトロニック(ガヤルドでいうところの「eギア」)をATモードで運転をしていますと、信号待ちなどで時間が経過しますとフェラーリと同じようにギアがニュートラルに入ってしまいます。これは、おそらくはクラッチを保護するための機能のようで、信号待ちでは意識してニュートラルに入れた方がクラッチは長持ちするみたいです。
同様に、信号待ちや渋滞でATのようにソロソロと前の車と車間を詰めるような運転は×なようです。基本はMTですから、クラッチの摩耗を早めてしまいます。

気軽に足として使える車ではあるようですが、こういったところはやっぱりスーパーカーなんだなと感じさせてくれます。

R8の結論

ドイツ車的な使い易い道具としては快適装備も含めて秀逸で、安定して速いスーパーカー。
誰にでも扱えてフェラーリやランボルギーニに匹敵する動力性能。
かかる費用はベンツSL AMGよりも高額で、ガヤルドほどは行かないちょうど真ん中くらい。ただし、クラッチやブレーキなどの大きな交換部品が出れば50~100万コースで、メンテ費用自体はガヤルドと大きな違いはなし。工賃がアウディ価格のために若干安いか…!?
交換のサイクルもスーパーカーであることは忘れてはいけない。

といったところでしょうか。中古車を購入する際の、ご参考になれば幸いです。

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