ポルシェ パナメーラ4S

ポルシェ

「911が嫉妬する、後ろ姿」ポルシェ2代目パナメーラ

2017年8月26日

ポルシェ パナメーラ4S

初代パナメーラに比べて格段に格好良くなった後ろ姿

「911が嫉妬する、後ろ姿」

というキャッチコピーが付いている、2代目パナメーラです。

初代のあのボテッとした後ろ姿は、ポルシェAG社内でも失敗だったと思っているようで、格好良くデザインしろというのは至上命題だったそうです。

初代パナメーラ、あのボテッとしたテールゲートは口の悪い嫌いな人からは「911の水死体」と揶揄されています。

ポルシェ 中古車 パナメーラS4
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次期カイエンの発表が、8/29とアナウンスされましたが、テールランプはこの2代目パナメーラのようなスマートなものになるようです。間もなくあると言われているマカンのマイチェンも、このテールデザインを踏襲します。

次期カイエンのインパネやコンソールも、大型液晶を備えたパナメーラに準じるデザインとなるみたいです。

ポルシェ パナメーラ4S

パナメーラが狙う顧客ターゲット層は、911が欲しいのだけど家族構成などの事情から2ドアが買えない家庭、と定義されています。
まだ子供が小さく、スポーツカーでは狭くて荷物も積めなくて不便、それでもポルシェに乗りたいというヤングエグゼクティブ、だそうです。

SUV全盛の時代にあって、カイエンではなく敢えてこのパナメーラを選ぶ理由とは、何なのでしょう。
911のDNAを色濃く継承しているのが、このパナメーラということになるのでしょうか。

ポルシェ パナメーラ4S

ポルシェ悲願の4ドアサルーン

かつてのポルシェAGは年産5万台ほどのメーカーでしたが、アメリカ市場で1990年代にはフェアレディZやRX-7といった日本製の安いスポーツカーに押され、販売台数を年産2万台にまで落とした時期がありました。

これで倒産寸前となり、当時はVWやダイムラーが生産委託を行ってポルシェAGを支えたのでした。ですから、当時のポルシェ製というだけでMベンツ500Eなどが今でも高値で取り引きされています。

2ドアスポーツカーは、販売台数が景気の波に大きく左右されることから経営が安定しません。このためポルシェAGでは以前より、景気に左右されにくい4ドアサルーンのラインナップが悲願でもあったのです。

そこで928の4ドアポルシェ、幻の989が存在していました。ところが、あまりにもRRである911のイメージが強いポルシェにとって928の販売は失敗となり、そこから派生するべき4ドアサルーンの計画は中止されたのでした。

幻の989は、type996に似たフロントマスクと911を連想させるテールデザインで、今のパナメーラへと通じるデザインとなっていました。これが1990年代初頭に出て来たわけですが、ユーザーの方が追い付いてくることができず30年早過ぎたデザインであるとも言えます。

ポルシェ パナメーラ4S

ポルシェ928のリベンジ

ポルシェ928は販売的には成功したモデルではありませんでしたが、今これをリベンジするべくパナメーラの2ドアクーペの開発が進んでいるといわれており、そのテスト走行車両もスクープされています。

プラットフォームはパナメーラの「MLB Evo」で全長を短縮したものを使用し、名称はパナメーラ系ではなく928後継として「929」を名乗ると見られています。ここからも、928のリベンジが見え隠れしています。

パナメーラからはシューティングブレーク(ワゴン)に続き、2ドアクーペ、さらにそのオープンモデルが準備されていると見られています。

911のみに収益を頼っていたポルシェAGでしたが、911のパーツを流用して安価に開発したボクスターのヒットを足がかりとして続けてカイエンをヒットさせます。1980年代~00年代には年産5万台ほどだったメーカーが2020年には25万台規模の中堅メーカーへと躍進をしています。

しかもその利益率は世界中の自動車メーカーの中でもトップ(営業利益率16.6%)であり、販売台数が10倍の親会社VWと比べても利益率がポルシェの方がVWの10倍あるという親子逆転現象が起きています。

ポルシェ パナメーラ4S

急速に進むポルシェの電動化

パナメーラの販売において意外なことに、EU地域ではその6割がプラグインハイブリッドであると公表されています。フランスでは70%、オーストリアでは80%以上、ベルギーでは90%を超えているといいます。

北欧へ行くほど電動化への関心が高く、ノルウェーでは90%、フィンランドでは85%がPHEVをオーダーしているそうです。これは、電気料金が安く税金面で電動モデルが優遇されている国のPHEV比率が高いということのようです。

おそらくはこの数字がポルシェAGを「タイカン(ミッションE)」の早期市販化へと推し進めた理由だと思われます。2019年末には、完全EVのポルシェが市場に登場して来ます。

また、新型カイエンにはPHEVが用意され、次期マカンは完全EVモデルになるとポルシェ公式で発表されており、ポルシェの電動化はもう止まりません。

"ポルシェ"には常にアッと驚くような「新しい、気の利いた何か」を求められており、ポルシェAGというメーカーが狙う市場もまたそういった顧客層が多いカテゴリーであるはずです。このニーズに応えられなければ、ブランドの存続にも関わるのです。

ポルシェ パナメーラ4S

やはり、このトランクだと高さのある荷物が入りません。サスペンションの出っ張りがあり横幅もかなりキツそうですので、キャリーバッグのようなかさばる荷物を積むのであればスポーツツーリズモ(ワゴン)の方が使い勝手は良いのかも、とも考えるのでありました。

カイエンは、デカい(背が高い)し重いのがネックとなります。
最近は、マカンも街中に溢れてきているのが気になります。前にも横にも、そして対向車からも走って来るのでした。

ポルシェ パナメーラ 2代目 テールランプ
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