オートモビルカウンシル2024 日産 NISSAN

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オートモビルカウンシル2024 -技術の日産が最も輝いていた頃

意外!投票7位の実用車プリメーラ

オートモビルカウンシル2024 日産 NISSAN プリメーラ
今回の日産のオートモビルカウンシル2024の出展テーマは、「LOVE GOES ON -Nissan Loves Every Customer-」となっています。

日産はバブル景気に沸く1980年代に「1990年に世界一の運動性能を実現」という目標を掲げ技術と品質の向上を図るべく、「901活動」を提唱しました。当時の日産のキャッチコピーが「技術の日産」でした。

この運動では、「Catch the GTI and 944」を合言葉に、当時の優れたベンチマークモデルでもあった「フォルクスワーゲン ゴルフGTI」や「ポルシェ944」に追い付き追い越せということで、愚直に走り込みや入念な設計を行うという開発手法を取っていました。

この901活動によって、今もなお名車として語り継がれるR32スカイラインやZ32フェアレディZが1989年に誕生しています。そして、1990年2月に発売されたのが、同様に901活動によって誕生した「プリメーラ」になります。

当時のドイツの高性能モデルに匹敵するメカニズムと性能を有し、各国の自動車賞を総ナメにするなど、国内外で高い評価を得ることになります。日本車が、これまで追いかけてきたドイツ車に追いついた瞬間になります。

オートモビルカウンシルへの出展に際して、日産ではヘリテージカーの投票をとったところ、プリメーラが予想外に7位にランクインしたとのことです。これより上位はスポーツカーが占めていることから、セダンで一番人気があるのは実はプリメーラだったということになります。

今回、日産が展示したのは1995年2代目にフルモデルチェンジされる直前のモデル、HP10型の最終型になります。「2.0Tm Sセレクション」でオプションの「フルエアロスポイラーパッケージ」を装着したモデルです。

最高のデートカーS13シルビア

オートモビルカウンシル2024 日産 NISSAN S13 シルビア
1980年代はスペシャリティカー全盛の時代であり、各社に「ソアラ」「プレリュード」などの2ドアクーペのデートカーと呼ばれるモデルが存在して競っていました。「女子大生ホイホイ」などの有り難くない異名をもらったりと、この車に乗っていればモテるという時代でもありました。

その一角を占めた日産車が、1988年5月に発売された5代目となる「S13シルビア」です。「アートフォース・シルビア」というキャッチコピーとともに、シンプルなボディラインでありながらその美しいデザイン、さらには5ナンバー枠に収まるコンパクトでありながらFRで、4気筒ツインカムDOHCエンジンはスポーティな走りも約束します。

モデルが廃止されてもシルビアの人気は今なお高く、中古市場では高騰した価格で取引がされています。また、トヨタがハチロク(AE86)をオマージュしたGR86を登場させていることから、日産にもシルビア再来のコンパクトFRモデルの新規開発の噂が絶えません。

今の若者の心も掴む尖った「フィガロ」

オートモビルカウンシル2024 日産 NISSAN フィガロ

1980年代に続いた日産のパイクカーシリーズの第3弾にあたるのが「フィガロ」になります。初代マーチ(K10型)をベースに、第1弾「Be-1(1987年)」、第2弾「パオ(1989年)」、そして最後の第3弾が「フィガロ(1991年)」となります。

フィガロは、レトロ調にデザインされた2+2のオープンカーであり、手動で開閉するトップや本革シートを備えています。キャッチコピーは「日常の中の非日常」。

当初は8000台の限定生産の予定でしたが、購入希望者が殺到したため限定2万台まで拡大されましたが、それでも3回に分けた抽選販売となっています。新車販売価格は187万円でしたが、今も高い人気は健在で中古価格は200万円前後で推移しているようです。

その愛らしく可愛らしい外観は、今の若い人が見ても「欲しい」と思わせる一台です。ですが、こういった遊び心の高いモデルは、バブルでお金が有り余っていたために開発費が出たものであり、今のギリギリで回している時代には二度と出てこないモデルでもあります。

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