ポルシェ マカンターボ 試乗 運転席 ステアリング

ポルシェ

マカンターボに試乗!圧倒的な加速で気になる燃費などの維持費は

2016年10月16日

暴力的な加速のマカンターボに試乗

ポルシェマカンターボ 中古車

今回はマカンターボの中古車が入荷、試乗ができるとのことで早速試乗を希望、ディーラーへ行ってまいりました。これまでの試乗は素マカンしか運転したことが無かったことから異次元、このボディでアノ速さは反則級です。

元々は試乗車として使われていた中古車で2015年モデル、走行距離は26,000kmと走ってはいますけれども、ディーラー整備で素性は知れていることから、お値段的にはちょっと魅力的です。展示サンプルでもあることから、見た目のオプションはかなり見栄え重視で良い装備が付いていました。

ステアリングを見ても判りますように、カーボンパネルで揃えてあったりカーボンスポーツステアリングであったりと。極めつけは21インチ911ホイール(54万円)とかです。(ターボの標準装備は20インチ)

この試乗で惜しむらくは、土曜日の夕方という時間帯でもあったため、このマカンターボの本領をほとんど発揮できなかったことです。片側4車線の若干の上り坂、長いストレートで少しだけアクセルを開けられた以外は、ずっと渋滞の中にいました。

たぶん、このエンジンの入り口を垣間見ただけなんだろうな、という感覚です。これで、高速道路へ行ったならば気持ちいいだろうな、と思うのでした。助手席に座る営業マンともそういう話をしていました。

マカンは横幅が2m近く(1925mm)あるため、狭い路地での対向車は気になるものの、ボディの見切りはデザイン的にも考えられており非常に良く、取り回しはし易かったです。

ただ、これはデザイン的なせいなのか安全面なのか、Cピラーが太っといこととリアウィンドウが小さいことから、後方視界が結構悪いのでした。スタイリッシュにデザインしますと、どうしてもそうなってしまいます。この部分はバックでの死角が大きいことから、オプションでパークアシストとバックカメラは必須だなと思いました。

これだと、マカンSとGTSとの動力性能の差も気になるわけで、どのくらいなんだろうという疑問がさらに出てくるのでした。

マカンとカイエンからマカンターボを選ぶ理由

2015東京モーターショウ45th ポルシェ 新型カイエン

現行のマカンのラインナップは、

  • マカン
  • マカンS
  • マカンGTS
  • マカンターボ

となります。ベーシックな素マカンが2.0Lターボの直4エンジンで240馬力、SとGTSが3.0LのV6ターボで340馬力と260馬力、ターボは440馬力で3.6LのV6ターボとなっており、ほぼ2tの重いボディを軽々と加速します。

2016年10月には、さらに頂点に440馬力の「ターボ・パフォーマンス」が追加、2018年12月のマカン2へのマイナーチェンジで、「GTS」が440馬力へと上がり「ターボ」と「ターボパフォーマンス」はラインナップから消滅します。

「ターボ」の3.6LエンジンはカイエンSと同じユニットとなりますが、2,150kgで2tオーバーの重いカイエンよりも170kgも軽いマカン、さらにはトルコンATと7速ツインクラッチ(DCT)のマカンとは性格が違うため鋭い加速を体験できます。そして、最大トルクは1,350rpmから発生していることから、非常に乗りやすいエンジンでもあります。

価格もカイエンSの1,170万円に比べてマカン・ターボは970万円と200万円の差、どちらを選ぶか何を取るのかは難しい選択を迫られるわけです。このあたりのポルシェのヒエラルキーによる価格設定は、絶妙なバランスを保っているかと思います。

大容量のトランクを備え、大人4人がしっかりと乗れる、ドアを閉めた瞬間から外の音が消える優れた遮音性、SUVの使い勝手がありながら爆発的な加速とストレスなく高回転まで回るエンジン、スポーツカーの顔を持つマカン・ターボでした。

マカンターボの維持費・実燃費は悪いのか

このように、実用性とスポーツカーの性能を併せ持つマカンターボをできれば欲しいところですが、気になるのは維持費で3601ccという半端なエンジン排気量です。

ベースモデルのマカンはVW製のエンジンで、ゴルフGTIやRと同じ2.0Lエンジンを流用しています。が、ターボの3.6Lはポルシェ製のエンジンで、ポルシェはエンジン排気量は気にせずその性能を出すためにはこれだけ必要、というような開発を行うメーカーです。

そのため、日本の自動車税の区分けとは関係なく、3.6Lという排気量はより高い自動車税を払うこととなります。

ベースモデルのマカンは排気量が2000ccですので年額39,500円、SとGTSは3,000ccで51,000円、ターボの3,600ccはは4,000ccの枠となり66,500円となります。このあたりは、普段は気にしませんが支払いの時期の5月頃には憂鬱にのしかかってくることになります。

普段気になってきますのは、やはりガソリン代に関わってきます燃費です。これも週末に少しだけしか乗らなければ気になりませんが、通勤などで毎日使うとなりますと気になってくるところでもあります。

素マカンはマカンSであれば、9km/L~10km/Lあたりで高速道路が多ければ12km/L台あたりまで延びるようです。これでも最近のメルセデス・ベンツの2.0L直噴エンジンが14~15km/L行くことを考えますと、燃費よりも走りに振ったエンジンであることが判ります。

問題のマカンターボの燃費ですが、実燃費は6~8km/Lと一昔前の3,000~4,000ccの自然吸気エンジンと同じくらいです。AWDであることと、これだけの加速性能と引き換えと考えれば、やむを得ないところかとは思います。

-ポルシェ