急速充電の常識をひっくり返したポルシェ
ポルシェ「Taycan」(タイカン)
ポルシェのエンブレム「ポルシェ クレスト」の中央に描かれている跳ね馬をイメージした「若馬」という意味だそうです。
2015年のコンセプトカー以来、「ミッションE」と呼ばれていたポルシェの4ドアEVスポーツカーの名前が「タイカン」になりました。本国では2019年発売、日本では1年遅れの2020年になると言われています。
まんま、テスラのモデルSをターゲットとしていると見られることから、1,000万円~という価格になると予想されています。
日産は初代リーフを発売した2010年当初、2016年度までに世界で150万台のEVを販売するという計画を発表し電池工場も建設していましたが、計画は頓挫。ご存じのようにEVの勢力はそれほど普及せず、日産とNECの電池の会社も売却されてしまっています。
これは、ユーザーがEVの長所と短所を冷静に見極めて、100%ピュアな電気自動車はまだ時期尚早であると判断している結果です。
100%ピュアEVの電池交換はどうなる?
100%ピュアEVの致命的な欠点というのが、航続距離にあります。それも、新車時はカタログ値に近い性能を発揮することが出来ますが、経年で電池が劣化した際にはどうなのでしょうか?
テスラ・モデルSのように航続距離が多いということは、それだけ電池を大量に積んでいるということを示し、交換の必要性が生じた場合には高額で100万円コースなどになるわけです。
ちなみに24kWh(航続距離200kmほど)のリーフの電池が60万円、400kmの航続距離のテスラ・モデルS、このタイカンは500km超と宣伝しています。
当然、容量が大きいほどに電池の価格は2倍、3倍となるわけです。プリウスの電池でさえ、基板と一緒の交換になりますと25万円とも30万円とも言われています。
リチウムイオン電池は、約500回ほどの充放電で寿命とされています。充電池の寿命は、新品時の容量が50%になった時と経産省が決めています。
スマホのリチウムイオン電池などもそうですが、「100%→0%→充電100%」これで1回とカウントします。
スマホでよくやるのが、電池容量が半分以下になったら充電というもの。この場合、「100%→50%→充電100%→50%→充電100%」これで1回とカウントされます。
つまりは、充電50%+50%で1回の充電カウントとなるわけです。
残30%まで減ってから充電すれば70%、次に40%まで減ってから充電したら60%の充電で、70+60=130なので充電1.3回分とカウントします。
電池容量が大きい方が、結果充電回数も少なくなり寿命も長いというわけです。
リーフの中古では、この電池残量のセグ欠けが問題になりつつありますが、テスラは電池容量が大きい分、これからこの問題が出始めるわけです。
EVもスタートダッシュは速く環境のためにはいいのですけども、ガソリン車のように10年超とか長く乗れないというのが、ネックになるのかなというところです。
電池のメーカー保証が切れたら、その交換代金には戦々恐々としなければならない、ということになります。これでは、ガソリン代よりも安い電気代にはならないということになります。
現在、リーフの中古が続々と出て来ていますが、その価格は新車時の価格からしてみればかなり暴落しています。中古車としての価値が無くなってしまいますと、買い換えにも影響しませんか?
会社の節税対策、経費で減価償却するしかEVは乗れないのでしょうか。