ジャパンモビリティショー2023 JMS 日産 NISSAN ハイパーフォース 次期GTR

Japan Mobility Show2023 イベント 東京モーターショー

ジャパンモビリティショー2023 -日産 リーフで10年先行したはずの今後のBEVファミリー

JMSの会場内でいきなり発表された次期GTRか?

ジャパンモビリティショー2023 JMS 日産 NISSAN ハイパーフォース 次期GTR
ジャパンモビリティショーが始まる前にクーペSUVの「ハイパーパンク」、次期エルグランドを彷彿とさせるミニバン「ハイパーツアラー」はすでに発表済みの中で、会場中央に黒い布をかぶった隠された1台が、ショー開幕と同時にアンベールされます。

「日産 ハイパーフォース」と呼ばれるその車は、次期GTRと噂されていたモデルにそっくりでもあります。特徴的なGTRのルーフライン、スカイラインをイメージする丸4灯のテールランプは、GTRをオマージュしてデザインされたとのことらしいです。

全個体電池とモーター数こそ非公開ながら最高出力1000kWの電動パワートレイン、進化した4輪制御技術「e-4ORCE」、ボディはNISMOとの協業でデザインされ強力なダウンホースを生み出すとされています。

いずれも次期GTRへ向けての開発中の技術とされてはいますが、市販モデルへの採用は夢また夢の技術でもあり、正直なところスタイルも含めて現実味に欠けるコンセプトカーではあります。他メーカーがいずれもクーペモデルのコンセプトカーを出してくることから、やっつけ仕事で急造したハリボテ感が強く残る印象でもあります。

そもそも、次期GTRはBEVで2028年頃の登場と見られていますが、それまでに全個体電池が量産化されるのかというのも疑問です。

次期エルグランドを期待させるハイパーツアラー

ステージ上でひときわ目立ちカッパー(銅色)の色が存在感を主張しているのは、エルグランドを彷彿とさせる3列シートのプレミアムミニバンのコンセプトモデル、『ハイパーツアラー』です。

ミニバン市場では、アルファード&ヴェルファイアのトヨタの一人勝ち状態で、ブームの火付け役でもあった日産エルグランドの存在感が薄くなっていることは確かです。

そこへ、全個体電池によって低床フルフラットのフロアと、電動AWD「e-4ORCE」、自動運転などの技術を盛り込んだ次期エルグランドへと繋がるコンセプトになっています。フロアの全面LEDディスプレイや空中に浮いたシートなどは、ショーカーならではではあり現実味は薄れますが、ボディデザインに関してだけ言えば次期エルグランドのデザインスタディと見られます。

フロントマスクやヘッドライトなど、このままの姿で市販化されることはありませんが、サイドの折り紙を折ったようなエッジの効いたキャラクターラインは、技術的な折り合いが付けば次期モデルへと継承される可能性があります。

カルロス・ゴーンも去り、ゴーンの呪縛から解き放たれた次期エルグランドでは、是非ともアルファード&ベルファイアの独走を止めて欲しいものでもあります。日本国内でアル&ヴェルに肉薄ができれば、中国などのLサイズ高級ミニバン市場でも勝ち上がれる可能性はあります。

エルグランドを今のような鳴かず飛ばずの中途半端な状態にしてしまったのは、何を言おうゴーンなのですから。

次期リーフを想定したハイパーパンク

一見してぶっ飛んだデザインやコンセプトの『ハイパーパンク』ですが、実はこのコンセプトモデルがクロスオーバーへと変身する次期リーフのスタディモデルだと言われています。

その独走的で折り紙を折ったような多面的で多角的な面のシルエットからは、EUでコンパクトSUVブームを起こしBEV化する「次期ジューク」ではないかとも言われていますが、おそらくはこのコンセプトモデルの要素は市販モデルへはどの部分も引き継がれないと思われます。

今回の日産のハイパーシリーズは、いずれもサイズの詳細やパワートレインなどは公開されておらず、ただBEVであることだけが主張されています。それだけ現実味は薄く、実現性が低いことを表しています。

近年の東京モーターショーでは顕著に表れていたものですが、今回のジャパンモビリティショーでは特にコンパニオンがコンセプトカーを解説することが減り、大画面の映像で未来のシーンを表現する傾向が増したことです。

特に日産のハイパーシリーズはこのステージが最も特徴的で、「ステージ1」の大都市がYUKI(cv:小岩井ことり)、「ステージ2」の雪山がMASA(cv:竹内良太)、「ステージ3」の都市部郊外がTIM(cv:岡部涼音)、「ステージ4」の庭園のKEI(cv:三石琴乃)と、どこかのアニメで必ず聞いたことのある有名声優を起用してのプロモーションとなっています。

各キャラクターもCGで描かれており、日本のアニメの技術の高さも海外へアピールする場となっていたりします。

コンセプトカーよりも興味をそそられる展示車両

高い位置のステージ上に並べられた未来的なコンセプトカーの実現性が低いのに対して、目線の高さで間近に触れられる市販モデルの方が日産のブースでは興味を引くモデルが多くありました。特に限定生産・販売で、まず街中では見かけることの無いNISMOシリーズは、ショールームでも見ることは無い、貴重な機会でもあります。

もし購入ができるチャンスがあるのであれば、将来的には値段が高騰するのは間違いのないレアなモデルでもあります。欲しくても、その販売店で何台も日産を乗り継いできているお得意様にしかご案内されないモデルでもあり、各販売店への割り当ても1台あるか無いかで少ないと思われますので、抽選すらかすらない人も多いことでしょう。

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