メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ

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メルセデス・ベンツGLCクーペ登場!SUVクーペが人気の秘密

2017年3月10日

GLCクーペの展示車が入庫

メルセデス・ベンツ Cクラスクーペ

先週末にCLKを車検に出した際に、今週中にはGLCクーペの展示車がディーラーに入ってくると言われており、今週火曜日に入庫したとの電話連絡がありました。同じクーペを冠していますので、使い勝手などが似ており購入するのには良いのではないかとの判断で、新車を買いませんか?という営業からのアピールなのですが。

そこで、今週末に見に行くと伝えており、金曜日か土曜日には時間が取れると思っていたのですが、予想外に時間が無く行けそうにありません。ディーラーへ展示車を見に行けば、それだけで2~3時間は潰してしまうため、時間に余裕が無いと行けません。

そのようなわけで、GLCクーペの実車確認はまた後日となったのでした。

CLKのような2ドアクーペに乗っているということは、

  • ほとんど乗車人数は1人か2人
  • 荷物は最小限しか積まない
  • スタイル優先
  • スポーティな走行性能

というような日常の使い方をしているということで、人気のSUVのボディタイプであっても荷室容量は求めていないということであり、GLCクーペは生活スタイルに合うのではないか、ということのようです。

SUVなのに相反するクーペとは

メルセデスベンツGLCクーペ

元々「クーペ」とは2ドアクーペのことで、左右1枚ずつの2ドアで主に2人乗りがメインの乗用車のことを指しています。後部座席はあるものの、ドアが前席にしかないために後部座席へは乗り降りはしづらく荷物も2人分しか積めないといった制約があります。

それでも、使い勝手を犠牲にしても後部へ行くに従って流れるようなラインの流麗なフォルムや、その運動性能は魅力的ではあります。

日本車で言えば、かつてのトヨタのソアラやスープラ、日産のスカイラインやシルビア、ホンダのプレリュードにインテグラ、マツダのRX-7にコスモ、三菱GTOなど、デートカーやレースカーとしてその名を馳せたモデルが目白押しです。今ではこれらのモデルは、往年の旧車として投機の値上がりが激しく1,000万円を超えるモデルもあります。

ところが最近の各社のモデルラインナップを見てみますと、これらのモデルの大半は存在せず消滅をしていることが判ります。これらの中で現在も存続しているモデルは、スープラと日産GT-Rくらいでしょうか。

それだけ、クーペモデルは空間利用率や燃費など、今のエコを優先する時代では不利な立場に立たされています。そこで最近人気なのが、4ドアクーペやSUVクーペなどの使い勝手とスタイリッシュを両立しようとするボディタイプです。

本来、4ドアセダンやSUVというのは、空間を有効に使いその使い勝手を最大限良くしようというモデルです。ところが、ここにクーペの「スタイリッシュ」という空間を削るという無駄をかけ合わせてしまっています。

SUVの意味と定義その特徴とは

メルセデスベンツGLC

そもそもSUVとは、「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の略で、日本語に訳すと「スポーツ用多目的車」という意味になります。

具体的には、「スポーツ」をするための道具を積んで郊外の練習場やフィールドに向かう車、ということになります。スポーツとは、「テニス」や「スキー/スノボー」、「野球」「サッカー」「登山」「ハイキング」「釣り」などです。

「海水浴」といった海や川のレジャーも含まれることから、「キャンプ」や「BBQ」といった遊びも「スポーツ」の中に含まれます。

たいがいこれらの目的地は郊外であり、そこまでの高速道路を快適に移動できる性能があり、目的地に近づけば草原や河原、砂浜などの不整地路面があるかもしれません。そういった不整地路面でも、車底を擦らないような最低地上高を持っている車、それが本来のSUVの定義となります。

よく「スポーツ」をスポーツカーのスポーツと勘違いをする人がいて、車でドリフトをしたり荒れたオフロードを車で駆け抜けるAWDモデルをSUVと間違った解釈をしている人がいます。AWD(4WD)ではなくても、上記の条件を満たしていればSUVです。

SUVの中には、高いオフロード走破性を有しているモデルもありますが、ランドクルーザーやメルセデス・ベンツGクラスなど、ラダーフレームで真四角なボディの本格的に道なき道を走ることができるモデルは「クロカン(クロスカントリー車)」とか「RV(Recreational Vehicle)」などと呼ばれます。

自動車メーカー各社が次々とSUVクーペを新規に投入

レンジローバー 自宅駐車場

SUVとは人や荷物を満載して移動する車なのですが、買った人の大半がスポーツをやらず郊外へレジャーにも行かない、普段から街乗りで使っているということが判りました。SUVを購入する動機が、「スポーツアクティビティ」をやっているように見えるのがカッコいいというもので、ほとんどがファッションとしてSUVを買っていたのです。

それでもSUVは、買い物ではたくさんの袋や大きな荷物も楽に積めますし、大人4人がきちんと乗れます。また、運転目線が高いことから見通しがよく運転がしやすいということで、人気となり街中に溢れるようになります。

そうなりますとスペース効率100%は必要が無いということで、後部座席への昇降性や荷室の積載量は多少犠牲にしても、スタイリッシュなボディラインを求めるモデルが出てきます。

元々は日産ジュークがEUで地味に売れていたものですが、2014年登場のポルシェ・マカンが「スポーツカー」を謳う動力性能でポルシェ社の経営の屋台骨を支えるくらいにヒットさせたのを契機として、各社のクーペSUVの開発が加速します。

この2匹目のドジョウを狙うべく、EUメーカーから火が付き各社雨後の筍のようにSUVクーペの開発が加速し、BMWがX6/X4、メルセデス・ベンツがGLEクーペ、ジャガーF-PACE、アルファロメオ・ステルビオなどが登場します。クーペSUVの本家ポルシェも、カイエンにクーペボディを投入しています。

日本メーカーは、日産がジュークで先行しますが、遅れてトヨタがC-HR、ホンダはヴェゼル(2代目)などをクーペSUVとして投入してきています。

いずれのモデルもSUVの使い勝手は残しつつ、ウィンドウの傾斜がキツくなっており、クーペ風のスタイルとなっています。特にルーフからバックドアへはなだらかに傾斜をしており、後部座席への昇降性や頭上の居住空間、荷室の容量が犠牲になっている代わりに、スタイリッシュなシルエットになっているのが特徴です。

SUVクーペの人気の秘密

東京オートサロン2020 アストンマーチンDBX

また、一般的なSUVでは全高が1.7m程なのに対して、SUVクーペの全高は1.6m程度と低くなっています。その分、重心が下がることで運動性能は良くなり、スポーツカー顔負けの走りをするモデルもあります。

このため、不整地路面での性能は制限されてしまいますが、スタイリッシュなデザインと舗装時での走行性能を重視した「都市型」を目指しているのが特徴でもあります。このように、これまでにSUVを購入した人々の使い方を研究して、最適な答えを導き出したモデルがSUVクーペとなるわけです。

  1. スポーツカーのように格好いい
    スポーツカーを連想させるなだらかに下がるルーフ、絞り込まれた小さなキャビンは美しいシルエットを作り出します。
  2. 家族4人で使える便利さ
    4枚ドアで後部座席へも楽に出入りができ、バックドアの大きな開口部は荷物の出し入れも楽です。
  3. スポーツカー並みの走行性能
    低い全高は低重心を生み出し、風の抵抗も受けにくくなることから、スポーツカー顔負けの走行性能を誇るモデルも。

こういったメリットがあることからも、2ドアクーペの購入は家族に反対されても、クーペ風のスタイルで4ドアであれば家族も納得で購入できるというわけです。

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