44th東京モーターショー2015 マツダRX-Vision

44th-TMS2015

44th東京モーターショー2015 マツダ RX-VISION

44th東京モーターショー2015 マツダRX-Vision

最も人が集まっていたマツダRX-VISION

44th東京モーターショー2015で一番の注目が、マツダです。

ある意味、今回のモーターショーで最も宣伝効果が大きかった「RX-VISION」です。
その注目度の高さからか、コンパニオンが一人もいないのに車の魅力だけでものすごい数の人を集めていました。大混雑で、展示車の近くに寄るのも一苦労です。

SUVの流行で2ドアクーペ不遇の時代とは言え、やっぱりスポーツカーはショーの一番の華なのです。これを見たらトヨタも、2年後は開発中の次期スープラをひっさげてくるのでしょう。

「RX」は、マツダのロータリー車「RX-3」「RX-7」「RX-8」の系譜を引継ぎロータリーエンジンを搭載するモデルであること、そして「VISION」は「将来のあるべき姿を描いたもの。将来の見通し。構想。未来図。未来像。」(大辞林)ということを表わしています。

「Vision」には、「幻・幻影」という意味もあるのですけれども、"幻"に終わらないことを祈るばかりです。

44th東京モーターショー2015 マツダRX-Vision

本当に復活できるのか?次期RX-7

「RX-Vision」は言わずもがな、復活が宣言された次期RX-7のデザインコンセプトとなります。

まだ完全なデザインのみで、おそらくこの車も自走不可でエンジンも入っていないモックアップだと思われます。そもそも、この低いフェンダーではサスペンションのストローク幅も確保出来ませんので、走行は不可でしょう。

このまま2年後、次回2017年の45th東京モーターショーで最終的な市販デザインを発表、2019年には市販モデルを発表して2020年には発売したいというスケジュールが発表されています。

かつてのスバルがトヨタがアメリカで販売するカムリの委託生産をしたように、メキシコ産デミオ(マツダ2)がアメリカのヤリスiAとしてOEM供給されトヨタとの協業が進んでいることから、ロータリーでもトヨタとマツダの協業があるかもしれない?という噂もチラホラとあります。
スバルはここからインプレッサをベースとしたFR、86の開発へと進みましたから。

今見ても3代目RX-7、FDのそのデザインは秀逸で、バブル期('91発売)のデザインとは思えないくらいに古さを感じさせません。

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最近の「鼓動デザイン」に見られるようなマツダのデザインは、余計なキャラクターライン(プレス)を入れずに抑揚のある"面"で躍動感を演出するもので、メルセデス・ベンツなどのEU車に見られる手法です。トヨタ(レクサス)などがゴテゴテにキャラクターラインを入れて、ガンダムチックになるのとは対称的です。

マツダの地域別の販売比率がEUを無視できない台数であることからも、まぁ当然の結果となるのでしょう。国内マツダの販売現場では、ベンツやBMWなどのEU車からの乗り替えが多いと言われています。

ちなみにこの"鼓動デザイン"は、シンプルで簡単そうに見えてプレス金型の難易度は最高難度になるそうです。マツダの市販モデルにおいても、その金型製作の要求レベルが年々上がっているのだそうです。

この「RX-VISION」が最初に発表された際に、マツダ社内のボディを製作する部署がザワついたそうです。「どうやってこのボディラインを、光の映り込みを鉄板で作るんだ!?」と。それだけ、難しい技術でもあるということになります。

それでも、デザイナーが描いた無理難題のラインを量産の実車で再現する、というのが技術者の意地なのでしょう。

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世界的に大型化している車両サイズ

実際にこの「RX-VISION」を見た感じでは「デカい!」というイメージを持ち、みんな「こんなデッカイのがスポーツカーかよ!?」みたいなことを言うのですが、実際のサイズは全長4389×全幅1925×全高1160mmとイメージ的にはトヨタ86くらいなのです。

ただ、横幅が1.9m超で全高が1.2mあまりと超ワイド&ローなことから、デカく見えると言うわけです。ランボルギーニ・ウラカンのスリーサイズが、横幅も含めて一番近いでしょうかね。

実際のところ、申請されている特許からロータリーエンジンの左右幅をギリギリまで詰めてサブフレームで囲み、サスペンションアームの設計自由度を高めると言われています。これにより、RX-7/RX-8の伝統を引継ぎバリバリのコーナーリングマシンになると予想できます。

ですから横幅は1800mm前後になると、このモデルよりも一回り小さなサイズになると予想されています。

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スーパースポーツで価格は700万円以上!?

気になるのは価格でありますが、次期スープラもベースグレードで500万円台、3.0Lターボは700万円以上と言われています。この手のスポーツカーは販売台数も少なくなることから、次期RX-7も軽量化のためのアルミやカーボン素材の多用などで700~800万円は下回らないだろうと見られています。

かつて、その性能と価格の安さの高コストパフォーマンスでアメリカでの販売を制し、ポルシェの経営を窮地へと追いやったRX-7ではありますが、次の世代ではボクスター/ケイマンとは同じ価格帯という土俵で戦うことになりそうです。そうなりますと、ブランドとしてはポルシェの方に分があるかなという感じです。

ロータリーエンジンの存在意義と合わせて、今後のマツダの一挙手一投足には注目です。

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