ミラージュ東京

NOTICE

カーセキュリティの取り付けで2年待ちの異常事態

2023年2月16日

数分で簡単に盗まれる新型ランクル

WORK レクサスLX

ここ最近、納車までに数年かかると言われる人気のランドクルーザーや、中古価格が高騰している90年台のスポーツカーなどが盗まれた、どこどこでバラバラにされて発見された、などのニュースを頻繁に目にします。

旧車などは電子装備もプアであったことから、キーシリンダーを壊して容易に盗めてしまうのはある程度理解ができますが、なぜ最新のレクサスLXやランクルなどがいとも簡単に盗まれてしまうのでしょうか。

自動車盗難の件数自体は、イモビライザーの普及などで大きく減ってはいますが、人気車種のランクルやアルファード、旧車スポーツカーなど特定の車種がピンポイントで狙われるようになっています。

これらの盗難率が高い車種をお持ちの場合には、盗まれることを前提で対策をしなければなりません。愛知県などでは、ランクル/レクサスLXの登録車5台に1台が盗まれていると言われています。

自動車盗難の手口を知る

メルセデスベンツGLC 内装

まずは、自動車窃盗の方法を知らなければ、それに対する対策も打てません。

自動車窃盗の手口として代表的なものは、

  • ドアのガラスを割る、鍵を電動ドリルで壊す
    などの方法で車内へ侵入し、イグニッションを結線してエンジンをかけて乗り去ります。イモビライザーの普及で減ってはいますが、イモビが搭載されていない旧車などはこの方法が未だに有効です。
  • レッカー移動
    ジャッキアップして4輪を台車に乗せて、レッカー車で引いて持っていってしまいます。バッテリーの結線を切ってしまえばセキュリティの警報も鳴りません。
  • タイヤハウスにペットボトルなどを挟む
    オーナーがエンジンをかけて動かした瞬間、ペットボトルがバリバリと大きな音を立てます。異常を感じてオーナーが外へ出た瞬間に犯人が運転席へ乗り込んで走り去ります。
  • 赤信号で止まったところへわざと後ろからオカマを掘る
    3の派生タイプで、怒って興奮してエンジンをかけたまま運転手が出てきたところを、共犯者が乗り逃げする。警察に電話してる間などに、気がつけば追突した車もいなくなっています。イモビライザーが装備されて盗みにくい高級車はこの方法でキーごと盗みます。
  • 販売店の従業員が鍵を複製
    信じたくは無いですが、販売店の従業員が販売前に鍵を複製しており、わずかなお金欲しさに窃盗団へ売却します。借金が多額にあったりする場合、闇組織から目をつけられます。短期間に何台も同じ販売店の販売車から盗難すれば不審に思われるため、1年後に盗難とか従業員はすでに辞めて転々としているなどで、警察も本気で捜査をしないことから判りにくくなります。
  • リレーアタック
    スマートキーの電波中継機を使用して、玄関などに置いてあるキーの電波を増幅して中継、開錠してエンジンをかけてしまいます。一旦エンジンがかかってしまえば、エンジンを切るまでキー無しでも走行が可能となります。
  • CANインベーダー
    バンパー左端を無理やり壊して外し、ヘッドライトのコネクターに専用の機器を接続すると、セキュリティが解除できエンジンがかかります。最新のレクサスなどがこれで盗まれており、純正のセキュリティやGPS追跡は100%解除され役に立ちません。

この他に、ハンドルロックがかけてあればバーナーで焼き切りますし、タイヤロックは強引に乗り越えて破壊してでも走り去ります。盗む犯人は多少車が壊れることは気にせず、とにかく車両を持ち去ることだけを考えています。

このような自動車窃盗の詳細な手口を公開することにはネット上では否定的なコメントも見られますが、犯行手口の詳細を知らないことにはそれに対抗する策も立てられません。この場合、手口を知らずに対策をしていない人の車両から、盗みやすいものから先に盗まれることとなります。

自分の車は、資産価値が高い高級車ではなく大衆車だから盗まれないよ、とタカをくくっている人は甘いです。大衆車の方がセキュリティが甘く盗みやすい、街中で目立たないため別の犯罪に利用しやすい、流通台数が多いため部品として売りやすい、と犯罪者側からは狙う理由が多くあるのです。

盗まれた車はどうなる

盗まれた車は自走、あるいは車載やレッカーで運ばれて、都市部郊外のヤードと言われる自動車解体業社の敷地へと運ばれます。

もしくは、盗んだ車両にGPS追跡器(ココセコムやapple AirTag等)が仕込まれていないか、コインパーキングやショッピングセンターの駐車場に放置する場合があります。これで2~3日ほど放置して、誰も探しに来ず追跡が無ければヤードへ持ち込むという流れです。

ヤードでは、バラバラに部品として分解されてしまいます。大きなシャーシやボディなども、半分に切ったりして海運コンテナに収まるようコンパクトにされて、海外へ輸出されてしまいます。輸出の際には「中古自動車部品」として登録され、検閲もほとんど無く港を通過してしまうのです。

盗難車両を探す唯一の手掛かりが「車体番号」ですが、これも消されていたりしますと税関でストップをかけるのは難しくもあります。税関もお役所ですから、書類が揃っていれば疑わしくても余計なことは出来ないというわけです。

またバラバラにされた部品は、プリウスやアルファードといった販売台数が多い車種の場合、国内で修理用中古部品としての需要が高いことから、普通に市場へ流通します。外されてしまえば、盗品かどうかは判りません。

いずれにしましても、通常の状態で戻ってくることは期待薄となります。運良く見つかったとしましても、ホイールやステアリングにナビなど使える部品がごっそりと剥ぎ取られていたり、指紋消しの証拠隠滅で車内に消火器が撒かれていたりと、悲惨な状態で発見されることもあります。

一番狙われる気をつけるべき車種

自動車窃盗の件数は全体的に下がってはいるものの、特定の車種に被害が集中する傾向が見られ、盗み方のマニュアルと道具が裏社会に出回っているとされています。

一時期は、イモビライザーを無効にする「イモビカッター」という手のひら大の小さな装置がヤフオクで普通に売られていたりと、誰もが道具を簡単に手に入れられる状況でした。さすがにこれは、規制が入り今では普通には入手できませんが、中国の通販サイトなどでは入手が可能な状態にあるのは変わりません。

被害が集中すると言われる車種には、どのようなものがあるのでしょうか?
自分の車が狙われやすいのかどうかが判れば、盗難の手法と共に知ることで対策が打てます。

  1. ランドクルーザー/レクサスLX
    この兄弟車2車種で、全国では登録車の11台に1台、愛知県だけに限れば5台に1台が盗難に遭っていると言われています。自宅の駐車場所をつきとめてから盗むために、apple AirTagや尾行などで駐車場所を特定されると言われています。
  2. プリウス
    大衆車が意外と思う人も多いと思いますが、ハイブリッドゆえのマフラーにレアメタルが使われており部品が高額で転売できること、販売台数が多いことから修理用部品の需要が高いことがあります。特にぶつけて壊しやすいバンパーやヘッドライトは狙われます。
また、販売台数が多いということはどこにでもいるということで、街中でも目立たないことから別の犯罪に盗難車が使われます。
  3. レクサスLS
    言わずもがな「高級車」、海外での人気が高く高額で転売できることから狙われます。左右ハンドルは、簡単にコンバートできることから関係ありません。
  4. アルファード/ベルファイア
    国内での人気が高く、販売台数も多いことからランクル並みに狙われます。現在、半導体不足から生産が追いつかず、フルモデルチェンジを控えてオーダーストップとなっており新車が手に入りません。このため中古車が爆値上がり中で、新車+100万円というプライスも見かけます。
また、中国をはじめアジアや中東の富裕層にも人気があり、1,000万円オーバーでも販売されることから、海外へも輸出されます。
  5. ハイエース
    一時期はワースト1の常連でしたが、イモビライザーの普及で少しは下がったようです。が、それでも上位に食い込みます。構造が単純なだけに、アジア圏ではバスにタクシーにと大活躍するハイエースなので、絶大な人気があり修理用部品の需要も高くなります。
  6. 80~90年代の日本車のスポーツカー
    絶対的な台数こそ少ないですが、所有していれば必ず狙われると思っていた方が良い車種です。第2世代のスカイラインGT-R、70/80スープラ、10/20ソアラ、RX-7、シビックType-R、シルビア/180SXなど。世界的に価格が高騰(500~1,000万円オーバー)していることから、本体のみならず部品だけでも高額で転売できます。

これらの車種以外は大丈夫かといえばそういう事はなく、ハリアーやRAV4などの人気車で新車購入が困難なモデルは要注意となります。また、ハイブリッドや電気自動車はエンジン音が無く、深夜の住宅街でも静かなことから別の犯罪のための足として高い需要があります。

輸入車に関していえば、日本車に比べても台数が少ないことから流通に乗せると足がつきやすい、右ハンドル仕様は海外へ輸出しにくいということから、狙われにくいともいえます。ただし、純正ホイールなどの質が高く高額で中古ホイールが売買されていることから、ホイール狙いの窃盗の可能性は高くなります。

確かな技術を持つミラージュ東京

ミラージュ東京

最近では、ドライブレコーダーの駐車監視機能や監視カメラが普及しているせいで、自動車窃盗の様子が映像で収められることが多く、またそれらがSNSで拡散しやすくなっています。

このため、自動車の窃盗件数自体は減っているものの、車が盗まれるというイメージが強く印象づけられてしまっています。特にランクル/レクサスLXやアルファード/ベルファイア等の人気車種では、盗まれる現場の映像が繰り返し流れることで、その印象が強く付いています。

新車を購入した人は、自分の車が窃盗や車上荒らし、ホイール盗難などの被害には遭いたくない、と考えるのが普通です。新しい車ほど資産価値も高く、狙われる確率も高くなります。

そこで新車購入を機会に、まだ納車までに数ヶ月の猶予があることから、半年後くらいを予定してセキュリティを取り付けようと、専門ショップへ連絡をしてみました。今からだと、夏くらいの予定を考えて・・・

連絡を取ったのは、以前にもMベンツCLKでクリフォードのAG4の取り外しでお世話になったことがある、「ミラージュ東京」さんです。

CLKのクリフォードAG4は、22年前に神楽坂にあったアイタックというショップで取り付けてもらったもので、当時はクリフォードの取り付けでは定評のあるショップでもありました。その後、アイタックはショップを拡張し板橋の山手通り沿いへと転居、間も無く資金繰りが悪化したようで千葉へと移り、消えていきました。

2年前の2020年夏、クリフォードAG4を取り付けてから約20年が経過、エンジンが時々かからないという症状が出て、イモビライザーが怪しいということになり交換しますが、再度路上でエンジンが止まります。
となりますと、次に怪しいのがクリフォードAG4で、経年劣化によりハンダクラックが発生していると予測しました。

これの取り外しを、クリフォードを扱う正規代理店へ問い合わせますが、どこも出来ないと断られます。ここで唯一「出来る」と答えたのが、ミラージュ東京でした。

確かに、取り外しは新規取り付けよりも数倍難しいとされています。

社外セキュリティは複雑に純正ラインへ割り込みます

まず、レクサスなどの純正のセキュリティは、車両窃盗の際には100%役に立たないと言われています。というのも、純正セキュリティは工場でライン装着されることから全車で同じ配線となっており、解除のやり方が全て同じなのです。

このため、セキュリティは5分足らずで解除されて、エンジンはかかり車両は持って行かれてしまいます。GPSの追跡装置も同じで、あっという間に解除されて、最終ポイントが盗まれた場所で止まっているのでした。

そこで社外セキュリティが必要となってくるわけですが、これも配線を切られて動作を簡単に止められてしまっては意味がありません。セキュリティがセキュリティとして十分に働くためには、どこにセキュリティの配線があるのか、どこに本体があるのかを隠さなければなりません。

窃盗犯に判らないように隠して取り付けてあるわけですから、その配線を探すのは技術者でも至難の業なのでした。これが、クリフォードの正規代理店に何軒も問い合わせても、断られた理由です。

正直な話、技術云々以前にそんな面倒くさくて時間がかかる仕事はやりたくない、というところが本音のところでしょう。

そんな中にあって、ミラージュ東京ではAG4を取り付けた経験がある技術者がいるとのことで、引き受けてくれたのでした。20年前からセキュリティを取り付けている、超ベテランであることは疑う余地がありません。

今回、そんなミラージュ東京さんへ新車のセキュリティ取り付けをお願いするべく、納車数ヶ月前にお問い合せをしたのであります。

唖然!作業予約2年待ちの状況

問い合わせの結果、予約ができるのが2025年2月とのことで、予約はもうこれ以上受けたくないような雰囲気でもありました。2年後なんて、車がどうなっているのかもわかりません。

半年、1年待ちくらいは覚悟をしていましたが、2年待ちとは恐れ入ります。それだけ車両盗難の被害が身近に及んでいるという危機感を持っている人が多いことを表しています。

ランクル/レクサスLXや90年代の国産スポーツカーを所有している人からすれば、周囲に被害に遭っている人が少なからずいるのでしょう。また、近所でそういう被害を耳にするのでしょう。

ちなみに、ミラージュ東京さんでセキュリティを取り付けた車両では、盗難被害は1件もないということで、未遂が1件あるだけとなっていたはずです。

20年前にCLKにセキュリティを取り付けた時には、「そんなに金かけて」とバカにすらされたものです。作業予約も1週間くらいで、すぐに工場へ入庫ができました。

ところが時代は変わり、自分の財産は国や警察は守ってくれない、自分で多額の費用をかけて守らなければならない時代へとなっています。日本は安全と水はタダ、と言われた時代は過去のものとなっています。

車両窃盗だけではなく、自宅に侵入する空き巣やアポ電強盗なども、駐車場に停まっている車が情報源になると言われています。高額な車が買えるお金があるかどうか、セキュリティには無頓着かどうかなどが、駐められている車両から判るとされています。

また、朝に車が出ていって夜に帰ってくるなら通勤に使用、土日に車があれば土日休みの仕事、連休に車が無ければ家族旅行、などなど所有車からの情報は窃盗犯にとっては宝の山です。

盗難率が低い車種なら安心なのか

今回の新車購入では、担当の営業さんは「右ハンドルなので海外へは売りにくい」「販売台数が少なく目立つため足がつきやすい」といった理由から、車両盗難はほとんど無いと言います。

が、ヤフオクなどを見てみますと、純正ホイールが中古にも関わらずかなりの高額で売買されているのが確認されます。これは、元手がタダならばボロ儲けでしょう、と。

この状況から車両盗難は無くても、ホイール盗難はおおいにあり得ることは、容易に想像がつきます。自宅では盗まれなくても、出先の駐車場は人の目が少なかったりしますので、ブロックを挟まれて亀の子になっている姿は避けたいところです。

実際にMベンツCLKでは、仕事先の駐車場に置いてあって、窓ガラスを割られて車上荒らしに遭っています。これが、社外セキュリティを入れたきっかけです。

当時は、今ほどに監視カメラは普及していませんでしたので、結局は犯人は捕まらず、泣き寝入りとなりました。警察は、物損では本気では動いてはくれません、市民の財産は守ってはくれないということが痛いほど解りました。

また、セキュリティでガチガチに固められた車両が駐車場に停めてあれば、そこの家庭は防犯に敏感になっているということで、犯人に対しても犯行を躊躇させる牽制にもなります。

いずれにしましても、これまでとは違う危機意識を持たなければならない時代に入ったわけです。

-NOTICE