ベンツの10年10万キロはまだまだ鼻垂れ小僧
メルセデス・ベンツには、オーナー表彰制度というものがあります。
長い期間や距離を乗ってくれているオーナーに対して、メーカーが感謝の意を込めて表彰するものです。新車を買ってくれるだけが、メーカーにとって良いオーナーでは無いという証でもあります。
長い期間、自社製品を愛用してくれているオーナーも大切な顧客であり、そのエンジンとボディの丈夫さが売りのメルセデス・ベンツを証明してくれている人達でもあるわけです。
これは、新車で購入しようが中古で購入しようが扱いは同じとなります。街の中古車屋さんで購入した中古ベンツでも、新車からの期間や距離の条件を満たせばOKです。(現オーナーの所有期間は関係ない)
その他、メンテナンスをディーラーでやっていなくてもOK。
ディーラーへ足を運ばせるという意味もあり、メンテナンス入庫や新車購入へ繋げるという目論見もあるわけですが。
申し込みの仕方は、ディーラー(ヤナセでもシュテルンでもどちらも可)で用紙を印刷してもらい必要事項を記入して押印、車検証をチェックしてもらい完了です。申込用紙はネットでダウンロードなどができませんので注意が必要です。これが、ディーラー店舗へ足を運ばせるという意味です。
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最善か無か!メルセデス・ベンツのオーナー表彰制度10年超え
メルセデス・ベンツ、復活したオーナー表彰制度 メルセデス・ベンツには、長年ベンツ車を愛用してくれている人に対して、本社か ...
ディーラーで営業さんに「古い車は厄介ですか?」と聞いたことがあります。最近のモデルと構造が異なっていたり、台数が少ないことから目にする機会が少ないなどが聞いた理由です。
ところが、古い車は構造が単純なことからも若手整備士への教育の教材になるらしく、意外と歓迎されているそうなのです。
最近のモデルでは、ブロックで交換しやすいようになっているために、大きな部品ごとアッセンブリー交換が一般的です。このために、部品代が10万円とか20万円と高額になってしまうのですが。
それに、電子装備の機器が増えてエンジンルームに隙間がなかったりします。
ところが古い車は構造がシンプルで電子装備も最低限しかありません、隙間も多く見通せることから、そういった方が若手には勉強にはなるようです。
日本車にはオーナー表彰制度が無い
こういう制度があると、整備費用が多少かかってもあと何年かは頑張ってみようかな、という気にさせてもくれます。今回は20年超、次は20万キロと30年を目指します。
何年か前に15&25年の区切りが無くなるというので、年末に15年超の申請をしたはずなのですけども、整備担当者が手続きをミスったか何かで音沙汰がありません。(確かにハンコを押しに行った記憶がある)
それとも、表彰状と景品がディーラーに届いているけれども、どこかに忘れられて放置されているのでしょうか。
日本メーカーも、「壊れない」「長持ち」を標榜するだけの自信があるのであれば、同じようにオーナーの表彰制度をやればいいのではないかと思うのです。ですがコストなど、ことはそう簡単ではないのかもしれません。
日本車では、10年10万キロは大きな部品交換をしなくても乗れるように設計されています。ところが、15年を超えた付近から補修部品が出てこなくなってきたりと、部品在庫の保管体制の問題もあります。
日本の自動車メーカーも、設立から100年超えるようになってきています。そうなると歴史も多く積み重なってきているわけで、未来へ残していかなければならない工業遺産も多くあるわけです。
規模が大きく、販売台数が多くなるほどに1メーカーだけではできないことも多くなり、ファンやユーザーに頼らなければいけない部分も多岐に及びます。
そういった時に、こういったオーナー表彰を通じて自社の工業製品を未来へと継承してくれる人は、コスト以上に大切だと思うのですがいかがでしょうか。